はじめに
Docker や Windows Subsystem for Linux (WSL2) を使用しているときに、Vmmem プロセスが予想外に多くのメモリを消費していることに気付くことがあります。
これがシステムのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があるため、効率的な解決策が必要です。
本記事では、WSL2 のメモリ使用を制限する方法を具体的に説明し、リソース管理を改善する手法を提供します。
直面した課題
WSL2 と Dockerを活用して開発作業を行っている中で、システムのメモリ使用量が異常に高まり、PCのパフォーマンスが著しく低下する問題に直面しました。
原因を探るためタスクマネージャーを確認すると、Vmmem プロセスが大量のメモリを占有していることが判明しました。

流石に11000MBは使いすぎなので、メモリ使用量を制限します。
解決手順
問題の解決のために、次の手順で WSL2 のメモリ使用量を制限しました。
WSL2コンフィグファイルの作成・設定
C:\Users\<ユーザー名>\ ディレクトリに .wslconfig ファイルを新規作成します。
作成した .wslconfig ファイルに以下の内容を記述して、WSL2が使用するメモリの上限を設定します。
[wsl2]
memory=2GB私の場合、2GBの制限を設けましたが、使用環境に応じてこの値は調整可能です。
WSLインスタンスのシャットダウン
設定を有効にするために、Windows PowerShell で以下のコマンドを実行してWSL インスタンスを完全にシャットダウンします。
wsl --shutdownDocker Desktop・WSLの再起動
Docker Desktopを実行していた場合、WSLインスタンスのシャットダウンにより自動的に終了してしまうため、以下のようなポップアップが表示されます。

右下の「Restart」をクリックしてDocker Desktopを再起動します。
Docker Desktopが再起動することにより、WSLも再起動されます。
Vmmemのメモリ使用量の確認
最後に、タスクマネージャーを開き、メモリ使用量が改善されていることを確認します。

今回は2GBに制限しましたが、正常に制限されいることが画像から分かります。
各キーワードについて
Vmmem
Vmmem は、Windows Subsystem for Linux (WSL) や Windows 10/11 の Hyper-V などの仮想化技術を使用する際に見かけるプロセスです。
このプロセスは、仮想マシンまたは仮想化された環境が使用するメモリやリソースを管理するために存在しています。
具体的には、Vmmem プロセスは、仮想マシンやコンテナが消費する CPU リソース、メモリ、その他のシステムリソースを取り扱います。
例えば、WSL2 を起動したとき、Linux カーネル自体が軽量の仮想マシンとして実行され、そのリソース使用量は Vmmem によって表されます。
WSL2
WSL2(Windows Subsystem for Linux version 2)は、Windows 10およびWindows 11で提供されている機能で、Linuxバイナリをネイティブに実行することを可能にするシステムです。
WSL2は、その前身であるWSLの改良版で、より高いパフォーマンスと完全なシステムコール互換性を提供します。これにより、Windows上でLinux環境をより効率的かつ緊密に統合することが可能になります。
WSL2の主な特徴
- 完全なLinuxカーネル: WSL2は、カスタマイズされたMicrosoft Linuxカーネルを使用しており、これにより、真のLinuxカーネル環境をシミュレートします。これにより、アプリケーションの互換性が向上し、多くのLinux固有のツールやスクリプトがWindows上で動作するようになります。
- 高いパフォーマンス: ファイルシステムのパフォーマンスが向上し、特に大量のファイルを扱う作業が速くなります。また、WSL2は仮想化技術を利用しているため、リソースの管理が改善されています。
- Dockerとの統合: Docker Desktop for WindowsはWSL2と統合されており、Windows上でDockerコンテナを直接管理し、実行することができます。これにより、開発者はWindowsマシン上でLinuxコンテナを効率的に使用できます。
- シームレスなWindowsとLinuxの統合: WSL2を使用すると、WindowsとLinuxの間でファイルやネットワークリソースを共有することができ、開発環境の設定が簡単になります。
WSL2を有効にすることで、LinuxベースのアプリケーションやツールチェーンをWindows上で直接利用できるようになり、LinuxとWindowsの両方のエコシステムを活用することが可能になります。これは、特にソフトウェア開発者にとって大きなメリットをもたらします。
まとめ
WSL2 のメモリ使用量を効果的に制御する方法の一つとして、WSLコンフィグファイルの適切な設定が非常に有効です。
この記事で説明した手順により、開発環境のリソース消費を効率的に管理し、全体のパフォーマンスを向上させることが可能になります
本記事が他の開発者の参考になれば幸いです。


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